あがり症の新婦のディスクに込めた思い
ディスクに込めた思い
新郎新婦からのご両親へのプレゼントは「感謝」の思いを形にすることです。よく感謝や喜びの手紙を最高のプレゼントとしてその場で読まれる場面があります。たいてい花嫁さんは涙で読むことができず「涙」を伝えているという感じになっています。しかし、「思いを伝えたいが、あがり症でとても読むことができない」という新婦さんがおられました。ここでは少し工夫された両親への贈呈品をご紹介します。
それは、披露宴の最後に訪れたサプライズでした。最近の披露宴では「その日の披露宴の出席者の紹介を映し出す」という演出があります。その映像の最後に両家のご両親に向けた手紙を披露するというものです。音声ではあなたが手紙を読み、映像では幼少の頃からの「私」を映し出すという方法でした。あがり症のA子さんの両親への手紙の工夫です。
また、ご両親への思いをブルーレイディスクに保存され、ケースやディスクを見事に飾られたのです。ディスクをみせていただきますと、そこにはご両親への手紙の内容をしっかりと読んでおられる姿とともに、幼少からの新婦さんの様子を編集されたものでした。披露宴の最後にディスクを贈呈され涙ながらに「いつまでも見守っていてね。」と一生懸命言われていた場面が印象に残っています。また、そのタイミングで会場内のモニターに映し出されたのです。時間にしますと10分間ほどでしたが、あちらこちらから涙がこぼれていました。
この方のように、実際に「あがり症」だから話すことには抵抗のある方は多いです。涙して読むということを一般的には期待されます。花嫁の涙は最高の演出ということも言えます。でも一生に一度のご披露ですから、花嫁さんに敢えて嫌な思いはしなくてもよいと思います。
このような演出での贈答品はご両親にとってもきっと心に残ったことでしょう。後に花嫁さんからお手紙をいただきました。「私の思いは、両親にしっかりと伝わりました。ディスクの編集には苦労しましたが、その分両親が毎日のようにみているようで、たいへん嬉しく思っています。」
「あがり症」の方など、ご両親に思いを伝えたくてもできない、という新郎新婦さんもおられます。新郎新婦さんにもそれぞれの個性や事情があります。披露宴で直接伝えられなくても、ディスクに込める、色紙に書くなどして思いを伝えるなどの様々な工夫をされているのには驚かされることもあります。あなたにしかできないあなただけのご両親への贈呈品は本当に価値があると思います。