病気で痩せ細った父親へ送るセーター
父親へ送るセーター
晩婚化が進んでおり、結婚される頃にはご両親もお年を召され、ご病気を抱えている…というご家庭も多いかと思います。プレゼントで感謝の気持ちを示したくても、食事や運動など制限があると、何を送ればよいか迷ってしまいますよね。そんなとき、意外に喜ばれるのが洋服なのです。例えば、こんな素晴らしいエピソードがあります。70代の病弱なお父様を持つ新婦のお話です。
“長い間喫煙していた父は気管支が弱く、退職してからすぐに肺炎を患い、入退院を繰り返した結果・・・すっかり食が細くなってしまいました。あれだけ大食漢だった父が、流動食のような「生きるための食事」になってしまい心身共に気落ちしてしまっていました。
そんな時、娘である私の結婚の話がでたとき、すっかり暗くなっていた我が家に、久しぶりにぱあっと明かりが射しました。
そして結婚式の当日。父の体調はその日も思わしくなく、むしろ体重は、以前より頬がこけていましたが、タオルで体型をカバーすることで何とかスーツを着こなしていました。天候にも恵まれ、来場の皆様は花びらのシャワーで私たちを出迎えられ、素晴らしい時間があっという間に過ぎていきました。
あっという間に式も終盤を迎え、両親への感謝の手紙と両家の母へ花束の贈呈を終えた、そのときです。パッとスポットライトが父にあたり、「両家のお父様へサプライズプレゼントです！」司会進行役のかたの声が広間一帯に響き渡りました。
受け取ったときの父の手はやせ細っていましたが、プレゼントの中身は、そんな父の体型をカバーできるスカイブルーの、手編みのたっぷりとしたセーターでした。
「お父さん、ありがとう」私は胸がいっぱいになり、そんな短い一言しか言えませんでしたが、父はまだ分からない中身のプレゼントを、涙を浮かべながら喜んでくれたようです。”
・・・感動的なエピソードですね。またお父様の体調も考えられた素晴らしい女性です。 世のお父さんがたは、年齢を重ねるごとに平日は仕事に休日は家族サービスにとなかなか普段の服装にはなかなか構う余裕がなくなってしまいがちです。ましてご病気で外出の頻度が減ると尚更でしょう。
男性へ贈る、身に着けるプレゼントというとネクタイやYシャツが一般的ですが、やせ細った体型が隠れる毛糸たっぷりのセーターに心身ともにほっこりと温かくなるのではないのでしょうか。
ただでさえ嬉しい愛娘からのプレゼント。普段は選ばないような若者のセンスで選んだ明るいスカイブルーのセーターは、きっとお父様の心身を若返らせてくれることでしょう。
