働きづめだった両親へ旅行のプレゼント
両親は二人で小さなラーメン屋を営んでいました。
20歳という若さで結婚することになった私への心配もあったのでしょう。結婚資金にと200万円ものお金を用意してくれた両親。20歳といえばたいした貯金もなく、結婚相手の彼でさえ社会に出てからまだ3年ほどで、結婚式場で式を挙げられる程の経済的余裕はなかったので「籍を入れるだけでもいいよね」と二人で話し合って決めていました。
その報告を両親にした際に200万円を渡されたのです。小さなラーメン屋でコツコツ貯めてきたお金だと思うと涙が溢れやっとの思いで「ありがとう」とだけ言ってそのお金を受け取りました。
そのおかげで飲食店を貸し切り、互いの親戚や会社の人、仲の良い友人を招いてささやかな結婚式を挙げることができました。両親への最後の挨拶の時には20年間育ててくれた感謝の手紙とともにずっと週一回の定休日とお正月の3日間くらいしかお休みが取れず働き続けた両親に、はじめての海外旅行をプレゼントすることにしたのです。
両親が結婚資金にと用意してくれた200万円のなかから用意したものなのでプレゼントとは言えないのかもしれませんが、仕事ばかりしてきた両親に少しはゆっくりしてほしいという気持ちもあったのです。
私達の新婚旅行に同行する形での旅行でしたが、私達も一緒ということで安心して旅行を楽しくでくれたようです。