聴く人の心を打つピアノ演奏と花束のプレゼント
花束のプレゼント
結婚披露宴でよくご両親に花束をプレゼントされることがあります。やはり、花束は特別な時に贈る物なので、送り手の思いが伝わりますよね。花束だけでもしっかりとご両親への感謝は伝わりますが、花束と一緒にピアノ演奏をされた新郎新婦がおられました。そしてその演奏は聴く人の心を打つものでした。今回は、結婚披露宴でご両親に贈られた花束とピアノ演奏のプレゼントについてご紹介します。
新郎新婦はどちらも小学校の先生をされている方でした。子どもが好きで教員の道へ進まれているような、愛情あふれるお二人です。結婚披露宴の中でも様々な場面で、ご家族のこともとても大切に過ごしてこられた様子がわかりました。披露宴の終盤での新婦からのご両親への手紙でも、ご両親からたくさん受けた愛情への感謝の想いがいっぱいに綴られていました。
新郎新婦からのプレゼントがあったのは、その新婦からの手紙の後です。はじめは、それぞれのご両親に花束が手渡され、会場はたくさんの拍手に包まれました。ご両親も時折涙をぬぐいながら笑顔で受け取られていました。そして、司会者がマイクでこのように話します。「さらに、お二人からピアノ演奏のプレゼントがございます。ご両親への感謝の想いを余すことなく伝えるべく、この日のために心を込めて練習してこられました。ご両親への大きな感謝の気持ち、これから始まるお二人の新しい人生への決意を込めて演奏されます。」
新郎新婦は司会者のアナウンスの間に、グランドピアノへ移動され、寄り添って鍵盤に向かっておられました。会場はダウンライトでお二人とピアノだけがスポットライトで浮かび上がっていました。そしてお二人で演奏し始めたのは『愛をこめて花束を』という曲です。
この曲は結婚式では定番ですが、多くが新郎新婦の二人を表した曲として使われています。しかし、『愛を込めて花束を 大袈裟だけど受け取って…』『巡る巡る時を超え いつもあなたへの所へと この心舞い戻ってゆく…』『いつまでもそばにいて…』といったこの曲の歌詞は、新郎新婦からご両親への今の想いを表すのにピッタリなのだと感じました。また、お二人で隣り合って鍵盤に向かっている姿を見ていると、今日のためにこうやって二人で練習してこられた姿が目に浮かび、これからも寄り添いながら人生を共に歩んでいくのだということを表しているかのようでした。
ご両親のみならず、美しいピアノ演奏を聴いた皆さんが、きっとそのように感じ取り、新郎新婦のご両親への想いに心打たれたプレゼントでした。